複業

『パラレルワーク・複業(副業)実態調査』2017年と2019年で何が変わった?

投稿日:

『パラレルワーク・複業(副業)実態調査』2017年と2019年で何が変わった?

インターネット接続サービスのSo-netが実施した『パラレルワーク(複業)に関する実態調査』の結果が発表されていました。

【So-net(ソネット) パラレルワーク(複業)に関する実態調査を実施】新時代・令和の働き方「パラレルワーク」パラレルワーカー人気複業ランキング発表!(PR TIMES)

この手の調査は、2017年5月にもエン転職が実施しています。

5,000名以上の正社員に聞く「副業」実態調査―『エン転職』ユーザーアンケート調査結果発表―(エン・ジャパン)

時期や対象者など、調査方法の違いはありますが、この2つの調査を比べてみるといろいろと面白い傾向が見えてきました。

もちろん、So-netは「ネット契約してくれ!」エン転職は「転職してくれ!」という目的を達成するために調査を実施しているので、そのバイアスがかかっていることは承知の上で比較してみます。

まずは両社の調査方法を確認

もし僕が超人気ブロガーだったら「調査方法が違うから比較しても意味がないだろ!」とお叱りを受けそうなので、いちおう両社の調査方法を確認しておきましょう。

So-netの調査方法(2019年実施)

【調査概要】
・調査タイトル :「パラレルワークに関する実態調査」
・対象者    :全国20 代~50 代男女2,500 人 ※主婦や学生を除く有職者
・調査期間   :2019 年4 月26 日 ~ 5 月7 日
・調査方法   :インターネット調査
・構成比    :小数点以下を四捨五入しているため、合計しても100 とならない場合があります。

出典:インターネット接続サービス「So-net(ソネット)」調べ

エン転職の調査方法(2017年実施)

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート

■調査期間: 2017年4月3日~4月30日

■調査対象:『エン転職』( https://employment.en-japan.com/ )利用者で20~40代の正社員

■有効回答数:5,584名

回答数は数千規模でそこそこ大きいです。年齢や性別も50代を含むか否かの違いで、そこまで大差ないと考えていいでしょうか。

回答の傾向に違いが出そうなポイントとしては雇用形態です。So-netは「有職者」なので非正規雇用も含みます。対してエン転職は「正社員」で、しかも転職に関心がある層が対象になっています。

データを読み解くポイントになるかもしれませんね。

複業(副業)する理由は圧倒的に「収入を得るため」

「なんのために複業(副業)をするのか?」という問いに対する回答は、両社とも「収入を得るため」が圧倒的に多い結果でした。

So-netの「複業(副業)する理由」調査結果

So-netの「複業(副業)する理由」調査結果(出典:インターネット接続サービス「So-net(ソネット)」調べ)

エン転職の「複業(副業)する理由」調査結果

エン転職の「複業(副業)する理由」調査結果

So-netの調査結果では77.8%、エン転職の調査結果では83%という、いずれも高い結果に。

どんな回答が正しい、という答えはありませんが、もっと理由は人それぞれで複合的なものだと思います。自由回答の方がハラオチする結果が出たんじゃないでしょうか。

正社員の方が複業(副業)への関心が高い?

調査結果に面白い違いが出ている項目が2つあります。「現在、複業をしているか?」と「複業に興味があるか?」の質問です。

複業している比率が低い「有職者」

「現在、複業をしているか?」という質問に対して、So-netの調査結果は「5人に1人がしている(20%)」と回答。

一方でエン転職の調査結果は38%が現在進行系で副業していると回答しました。

「有職者」の5人に1人が複業している

「有職者」の5人に1人が複業している(出典:インターネット接続サービス「So-net(ソネット)」調べ)

「転職に関心のある正社員」の38%が副業している

「転職に関心のある正社員」の38%が副業している

 

「複業(副業)に興味」30%近い差

そもそも「複業(副業)に興味があるか?」という質問では、さらに関心の違いが顕著に出ました。

So-netの調査では以下のようなレポートが出ています。

専業ワーカーに対して、「複業をしてみたいと思いますか?」と質問したところ、約6 割が「してみたい」という回答結果に。

出典:インターネット接続サービス「So-net(ソネット)」調べ

一方、エン転職の調査結果は以下の通り。

「転職に関心のある正社員」の88%は副業に興味がある

「転職に関心のある正社員」の88%は副業に興味がある

6割に対して88%ですから、30%近く差があることになります。かなりハッキリと違いが出ました。

複業や副業に関心が集まったのは働き方改革関連法が公布された2018年以降だと思うのですが、2017年に実施されたエン転職の調査の方が、複業や副業に関心が高いようです。

調査対象の違いは「有職者」か「転職に関心のある正社員」です。転職サイトに登録してるからといって”転職一択”というわけじゃなく、パラレルワークも視野に入れて転職活動をしている人が増えてきたのかも?

転職サイト登録も安定のネット回線も大事だよ

ふたつの調査結果を比較しながら、複業への関心を読み解いてきました。

比較していますが、どっちの調査の方が優れているとか言うつもりは毛頭ありません。僕がこういうデータを読み比べるのが好きなだけです。

それに、転職サイトの登録も、自宅のネット環境もマジで大事だと思ってます。

僕は今でも複数の転職サイトからスカウトが届くように設定していて、自分の市場価値が客観的に判断できるようにしています。

ネット環境も大事です。家で仕事もゲームもやるので、回線が細かったら生きていけません。ありがとうインターネット。

いろんな業界が複業をフックにしてレポートを発信してくれるのは嬉しいことなので、面白いレポートを見かけたらぜひ僕に教えてください。

関連キーワード

-複業
-

この記事を書いた人

MULTINESS編集長。『漂流男子』『働きたくない代表』とか言われている。ライブドア、LINE、サイバーエージェントを経て福岡県糸島市をメインの拠点に東京、名古屋を行ったり来たり。バンコクに拠点作りたい。