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ソフバン×ヤフーの最強布陣『OYO LIFE』日本参入!初期費用ゼロの不動産サービス

ソフトバンク・ビジョン・ファンドが2億5000万ドル出資しているインドの格安ホテル予約サービス『OYO Rooms(オヨルームズ)』を聞いたことありますか?

OYOは2019年2月には日本市場にも参入していて、日本ではホテルではなく不動産サービスとして手ぶら&敷金礼金ゼロの不動産サービス『OYO LIFE(オヨライフ)』の事業展開をはじめているのです

ソフトバンクだけでなく、日本展開にはヤフーも加わって布陣が盤石となりつつあります。

この記事でわかること

  • OYOはどんな企業か?天才CEOの経歴
  • 日本進出したOYO LIFEの概要・特徴
  • OYO LIFEの提携先と目的
  • アジア展開のホテルサービスOYO Roomsとは

OYOの何がイケてるのか?

CEOは18歳でPayPal創業者から出資を受けている

OYO Roomsを創業したCEOのRitesh Agarwalさんは1993年生まれでまだ25歳。若い!

で、このAgarwalさんは18歳の時に、PayPal創業者のピーター・ティールが若手起業家育成プログラム『ティールフェローシップ』の選抜メンバーにインド生まれインド育ちのインド人として初めて参加しています。

このプログラムに参加するともれなく10万ドルの出資を受けられ、しかもティール氏から直々にアドバイスを受けられるのです

まさに選ばれし起業家なんです。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドから2億5000万ドル調達

冒頭にも述べましたが、OYO Roomsは運用金額1000億ドルとも言われるソフトバンク・ビジョン・ファンドから2億5000万ドルを調達しています。この時点で時価総額8億5,000万ドルとも言われています。バリュー半端ないっす。

日本の不動産に参入『OYO LIFE』って?

OYOといえばインド発でアジアに展開ってイメージでしたが、まさかの日本進出。しかも不動産事業に展開したのは驚きです。

「スマホひとつで入居も退去もできる」という驚きのコンセプトで日本の賃貸サービスに破壊的な影響を与えそうです。

初期費用なし!ホテルを選ぶように賃貸を選ぶ

OYO LIFEの最大の特徴は敷金、礼金、仲介手数料などの初期費用が不要で、スマホで部屋を選ぶだけで住み始めることができることです

さらにOYO LIFEの部屋は全て家具家電、WiFiも完備しています。後述しますが、これはOYOがアジアで展開しているホテル事業のOYO Roomsの特徴とも一致しています。全ての物件で一定のクオリティは担保するスタイルの品質管理はOYOが得意とするところです。

まさに、ホテル事業でのノウハウがぎっしり詰まった賃貸サービスなのです。もはや賃貸というよりもホテルに住む感覚です

東京23区に5000の物件

部屋のタイプは3種類。

そして、サービス提供エリアは東京23区です。

23区以外にも順次拡大していくようです。部屋数は2019年3月末までに5000室を提供する予定とのこと。

OYOブランドで物件価値を向上

OYO LIFEに物件を提供するオーナーは、OYOのブランドとサービスインフラを得ることができます。

特に、サービスインフラは魅力的です。家具家電付きでWiFi完備、提携している各種シェアリングサービスの利用もできるので、入居者ファーストのサービスがウリです。

入居者が満足してくれれば物件としての価値も上がりますから、収益性も高まるはず。という戦略です。

日本エリアでOYOオーナーを募集中

OYOが日本に進出したということは、不動産のオーナーにとって新たな収益の可能性が出てきたことでもあります。

保有している物件をOYOに登録することで、宿泊施設としてOYOが運営代行してくれるサービスが日本でもオープンしています。

もしあなたが持て余している物件があれば、オーナー向けサイト『OYO Home Japan』で登録しておくと、あとはOYOが運営してくれるので手間をかけずに収入を得ることができるのです。

社宅や寮として使える法人プラン『OYO LIFE Biz』

OYO LIFEのサービスを法人向けに提供するプランです。

家具家電付き、WiFiはじめ各種設備が完備された状態の物件を社宅や寮として利用できます。

社宅や寮をイチから作るのは初期費用も管理コストもかかるので、企業にとっては条件が合うならOYO一択といった感じになるかもしれません。

法人向けプランという名目ですが、OYO LIFEのサービス内容がシンプルすぎるため、契約する相手が個人か法人かの違いだけです。

OYO PASSPORTによる抜かりない提携

30超のサービスを1ヶ月無料体験できるOYO PASSPORT

OYO LIFEが注目される要因として、ヤフーの圧倒的マーケ&集客パワーに目が行きがちです。

しかし、本当に注目すべき提携戦略は『OYO PASSPORT』というサービスに集約されています。

OYO PASSPORTはOYO LIFEが提携している30を超えるサービスを1ヶ月無料で利用できるものです。

入居者としては、まずサービスを体験したうえで、利用を続けるかどうかを判断できるのでメリットが大きいですね。

ヤフーがインターネットに散らばるサービスを集約させるポータルとして機能しているように、OYOをポータルにしてリアルを充実させる戦略は実にヤフーらしいと言えます

面白い提携先をいくつか抜粋して紹介します。

家具家電は初代バチェラーの『CLAS(クラス)』と提携

CLASでコーディネートした部屋の一例

OYO LIFEは全ての物件に家具家電が付いていますが、それらの家電をユーザー主体で「アップデート」することができます。

初代バチェラーの久保裕丈さんが代表を務める家具家電のサブスクサービス『CLAS(クラス)』から、好きな家具家電をチョイスすることができるのです。

家具家電は「持つもの」ではなくサブスクして利用する時代になりつつあるんですね。

Carstay掲載の全て駐車場で車中泊&テント泊可能

シナジーがある提携なのか謎ですが、OYO LIFEで部屋を借りると、駐車場で車中泊やテント泊ができるサービス『Carstay』の利用が1ヶ月間(3回まで)無料になります。

OYO LIFEもCarstayも「旅するように暮らす」を実現させるサービスとしては共通しているので、今後も違った形でサービスの提携をするかもしれませんね。

モノの貸し借り『アリススタイル』と提携

『アリススタイル』はモノを貸したり借りたりするサービスです。OYO LIFEを利用する人はモノを持たない人が多いでしょうから、モノのレンタルは需要がありそうです。

アリススタイルはOYO LIFEの入居者向けに初月利用無料などの特典を検討しています。

想定される利用例としては以下のようなモノがあります。

OYO LIFEの物件で普段使いするモノ
美顔器、へアドライヤー、ヘアアイロン、トースター、ミキサー、コーヒーマシーン、炊飯器、ホームベーカリー、筋肉トレーニングマシーン、カメラ、ホームスピーカー、空気清浄機、加湿器、ヨガマット

OYO LIFEの物件でパーティーなど一時的に使いたいモノ
クリスマスツリー、卓上グリル、ホームベーカリー、360度カメラ、電子ピアノなど

OYO LIFE拡大に向けた大型提携

OYO LIFEは利用できる物件を急速に拡大させています。

その原動力になっていのはOYOの事業開発力です。日本でソフトバンクとヤフーをパートナーにしていることもあり、大型の事業提携をどんどん決めています。

大手不動産11社と提携し物件提供拡大

OYO LIFEは適した物件の提供を急速に拡大するために、大手不動産11社と提携をしています。

参考:物件獲得に向けた業務提携 大手不動産11社と物件提供についての業務提携を締結/PR TIMES

住友商事などの超大手も加わっているので、拡大に向けた期待感が高まります。

アジアで急成長するOYO Roomsの特徴

WiFi、エアコン、テレビなど完備した格安ホテル

ここからはアジアで展開中の格安ホテル事業OYO Roomsについて解説します。

格安なだけのホテルだったらBooking.comでも探せるのですが、OYOのホテルは品質管理が徹底されています。

WiFi、エアコン、テレビなど30の項目をクリアしているホテルでないとOYOのウェブサイトには掲載されません

しかもOYOのスタッフが実際に泊まって、宿泊者と同じ体験をしてチェックをしているそうです。

世界中に170以上の都市でサービス展開

OYOの店舗はインドを中心として世界中にあります。

インドのデリー、グルガーオン、ムンバイ、バンガロール、ハイデラバード、ゴア、チェンナイ、コルカタなど170以上の都市で店舗を展開しています。インド以外だとインドネシア、イギリス、UAE、マレーシアなどにも店舗があるようです。楽しそ〜。

OYO Roomsは地味にブロックチェーン事業にも参入中

蛇足なのですが、OYOのブログを見ていたらどうやらブロックチェーン事業にも参入しているようです。

僕がブロックチェーン系メディアの仕事もしていることもあり、地味に注目しておこうかと思っています。

ただ、まだまだ仮想通貨は黎明期なので、成功するかどうかは正直微妙です。それでも、ホテル企業でありながらテックな部分にも前向きに取り組んでいるのは良いことです。

世界の格安ホテルサービスは他にもあるよ

僕がウォッチしている格安ホテルサービスに関する記事はこちらから!

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